生活歯髄切断術(歯髄の保存)
生活歯髄切断&直接歯髄覆罩法
近年、歯科材料と歯科機器の発展から進行したカリエス(虫歯)でも神経を保存する事ができるようになりつつあります。以前はカリエスを除去した状態で神経が露出すると抜髄(神経を取る事)処置を行わざる得ませんでしたが、マイクロスコープ、レーザー、MTAセメント、接着技術の向上により露出した歯髄を切断し、そこを無菌状態で完全閉鎖することで歯髄の保存が8割程度の高い確率で行えております。術式は以下の通りです。
①ラバーダムを掛け、無菌的な状態でカリエス除去を行う。
カリエスを完全に除去し、歯髄が露出した状態。
②露出した歯髄組織表面をレーザーにて蒸散させ、止血を行う。
③MTAセメントを用いて歯髄を完全に閉鎖する。
④MTAセメントを覆うようにコンポジットレジンで充填を行い、その状態で歯髄に炎症がおきて痛みが出ないかを2週間程度経過を観察する。
処置時間は60分。治療費は1本6万円(自費治療でのみ対応)。
痛みがないを確認して補綴(クラウン)治療へすすむ。
この時点で痛みがでると抜髄(神経をとる)処置を検討する。