インプラント
インプラント
インプラントとは
インプラントとは歯を失った部位に行う治療です。チタン製のスクリュー型の人工歯根(フィクスチャー)を骨内に埋入し、骨と結合を数ヶ月間待ち、人工歯根(フィクスチャー)に義歯(アバットメント+セラミッククラウン)を装着する事で天然の歯と同等の機能をもたせる治療法です。
インプラントは1本だけ欠損した症例から、すべて歯を失った無歯顎症例まで対応ができ、さらに近年では磁石を用いて、入れ歯にインプラントを利用するなど、インプラントの活用範囲が増えています。
現在主流である骨結合型インプラントは1952年にスウェーデンで発見され、1965年に現行に近いスクリュー型チタン製インプラント症例が報告され、日本でインプラントが広まったのは1983年からです。それ以来、多くの研究と改善がなされ、より確実に、より安全で、より機能的で、より審美的に行われる事が可能となり、現在の歯科医療においてインプラントは欠かせないものとなりました。また、以前では骨がなくて出来なかった症例などに対しても骨増生が行われるようになり、より適応症例が広がりつつある治療法です。
インプラントの使い方
インプラントの歴史は世界で約50年、日本では約40年です。インプラントの歴史は浅く、現状としてインプラントが何年使えるのか?、何年使えればいいのか?も定義されてもいません。そこで大事なのは、インプラントをどう使うか?です。いつ(When どのタイミングで)、どこに(Where)、どの様に(How 何本の)、どんな(What どんな構造の)インプラントを使うのかを設計する事が大事です。
インプラントの利点と有効性
インプラントが最大の利点は、咬合力(噛み合わせた時にかかる力)をしっかり支える事ができる事です。この事を咬合の支持と言います。咬合を支持する事で他の歯の負荷を減らし、結果的に残存天然歯の保存に繋がります。それ故、奥歯が喪失し、噛めない、噛むところが無くなった症例にとても有効です。
インプラントのリスクと欠点
インプラントの最大の欠点は、骨に金属の異物を外科的に埋入されるので、治療のやり直しがとてもしづらい事です。もし、インプラントが破損したり、インプラント周囲の組織に炎症を起こしたりすると、インプラントを外科的に撤去が必要な場合があります。その処置により骨の吸収を起こすこともあるので、骨の薄い前歯部にはインプラントを使うことを慎重に計画するべきです。
当院での、インプラント治療
当院では数多くのインプラントメーカーがある中から、世界最大級の歯科製品メーカーであるデンツプライシロナ社が取り扱い、最も信頼性があるアストラテック インプラント システムを全ての症例で対応しております。全ての症例を院長が担当し、10年の安心治療補償をしております。安心、安全で責任のあるインプラント治療を提供しております。
(治療費 インプラント1本:50万円)
インプラントの参考症例
参考症例1 下顎インプラント1本(1回法)症例
【術前】
右下親知らずを放置していたために、手前の奥歯の虫歯が重度まで進行して抜歯と診断。
【術後】
右下奥歯と親知らず、2本を抜歯して4ヶ月後に、右下インプラント1本を1回法で埋入。 治療期間はインプラント埋入手術から4ヶ月
治療期間7ヶ月
参考症例2 上顎インプラント1本症例
【術前】
左上奥歯1本が抜歯されて来院。診断後、左上欠損部に1本インプラント治療を計画した。
【術中】上顎洞挙上術(ソケットリフト)と同時にインプラントを埋入を行った。
【術後】オペ後5か月の状態
治療期間 8ヶ月
治療後5年後のエックス線 上顎洞に骨造成が認められる
参考症例3 臼歯部歯根破折から、インプラント ブリッジを行った症例
【術前】臼歯3本が2本が歯根破折のため保存不可状態であった。
【術後】歯根の脆弱な小臼歯も戦略的に抜歯を行い、インプラント ブリッジで対応した。
参考症例4 全顎的な重度の歯周病症例
【術前】「全顎的に歯がぐらぐらする」と来院。全顎的な歯周病治療を行い、奥歯にはインプラント治療を行った。
【術中】上下顎のぐらついていた歯はブリッジにて連結固定を行った。臼歯部はインプラント ブリッジで対応した。
【術後】
治療期間 18ヶ月
参考症例4 歯根破折(歯が割れる、歯が折れる)から
インプラント治療を行った症例(前歯のインプラント)
1、初診の状態
2、歯根の先で破折
右上の前歯の歯ぐきがら膿が出るという事で来院。右上の前歯は黒く変色をしている。
エックス線検査と歯周病検査(歯周ポケット)から完全な歯根破折を確認。
破折の状態から歯を抜く以外に膿を止める方法はなく、抜歯をおこない、インプラント治療を行う治療計画を提案。
患者様の同意を得て治療開始。
治療計画通り、抜歯を行い同時にインプラントを埋入と人工骨にて骨造成を行う。
4、インプラントに土台(アバットメント)を装着した状態
5、セラミッククラウンをセットした状態
インプラントが骨結合するのをまって、インプラントに土台を装着する。 そして、その上に最終のセラミッククラウンをセット。
治療期間 12ヶ月
6、術後9年の状態
7、 術後15年の状態
術後19年
術後20年 転勤先の他歯科にて右上側切歯部にインプラント追加された、その影響で隣の歯肉が退縮する。
参考症例5 全顎インプラント(上顎6本、下顎4本)症例
1初診時の状態 「入れ歯が嫌だ、取り外しがないインプラント治療を希望」
2治療中の状態 上顎に6本 下顎に4本のインプラントを埋入。
3治療後の状態 治療期間14ケ月
4 治療後5年の状態