マイクロスコープは歯科治療に革命をもたらした
肉眼での視野
マイクロスコープ5倍での視野
マイクロスコープ20倍での視野
肉眼では解りづらいかったが、拡大することで、根管の横に歯肉に貫通した穴(パーフォレーション)がしっかり確認できる。
脳外科、眼科、などの医科の分野では今や常識ともなっているマイクロスコープとは顕微鏡の事です。実験室の実態顕微鏡と少し違うのが顕微鏡を固定するスタンドとアームがそなわっていて、視野を確保するのに顕微鏡側を動かし合わせる事ができる点です。
そのマイクロスコープが日本の歯科に導入されだしたのが、2000年頃からである。日本顕微鏡歯科学会の発足が2004年であり、当院の導入が2007年です。導入当初はマイクロスコープを使いこなす事ができず、最初を数年は使いこなすのに苦労してルーペなのを併用しておりましたが、今ではすべての症例にマイクロスコープだけを使用出来る様になりましたし、診療する上でなくてはならないツールとなりました。
マイクロスコープは3〜20倍に拡大視野で診療する事で大幅に精度が上がりました。例えば、カリエスの除去一つとっても、的確に最小限にカリエスだけを除去できるようになりました。セラミッククラウンなどの審美治療を行うにしても的確で精密なクラウンが入れる事ができ、セラミッククラウンだけでなく、その歯肉もとても綺麗に仕上げる事ができるようになりました。そして、今まで盲目的に行っていた感染根管治療(いわゆる神経の治療)においては、感染源を除去が確実にそれも格段に早く行える様になり治療回数が激減できました。その他、歯周治療、インプラント治療に至るまで精度の高い治療が行える様になりマイクロスコープは歯科治療に革命をもたらしたと評価しております。